I H 調理器の電磁波について2012/12/10

I H 調理器の人体に対する影響について

(1)I H クキングヒーターの電磁波の健康被害について
I H 電磁調理器について、種々いろんなことが言われ、書かれ、発表されています、
国内の有名メーカ(PA.MT,HT)からの、お答えは概ね、
「クッキングヒーターの電磁波の体への影響については、クッキ
ングヒーターに限らず全ての家電品は電流を流しますと電磁界ができ、
電磁波が発生します。
家電品の電磁波は厳しい国際基準に規制されており、家電品発売以来
電磁波での事故は一切ありません。
またクッキングヒーターは電磁加熱ということで電磁波が強いと思わ
れていますが、実際は少ない家電品のひとつです。
(詳細につきましては日本電機工業会のホームページを参照下さい。)」
とのことでした。
上記にあります、国際基準とは、
 低周波領域の電磁界の評価基準として、国際非電離放射防護委員会( ICNIRP )が
平成10年(1998年)に示したガイドラインが広く利用されているそうで。これが基準になっています。
これに基づいた測定結果が、研究機関から、それぞれ公表されています。
(研究機関:財団法人家電製品協会 日本ハウジングセンター 社団法人日本電気工業会(JEMA) 等 ) 

この 「ICNIRP」 設定の100%も安全率(50倍)が設定されており、
人体に影響のあった数値は100%×50=5000% になります。

機器との距離 IEC測定値  (IEC:国際電気標準会議 )
I H 炊飯器 (30cm) 3~12%
I H 調理器 (30cm) 3~5%
シェーバー ( 0cm) 3~22%
食器洗い乾燥機 (30cm) 1~3%
電気カーペット ( 0cm) 5~8%
電気こたつ ( 0cm) 5~10%
電気掃除機 (30cm) 1~3%
電気マーサージ器 ( 0cm) 22~38%
 (手持型)
電気毛布 ( 0cm) 5~7%
電子レンジ (30cm) 1~6%
ヘアードライヤー (10cm) 2~4%

100%を超えなければICNIRPのガイドラインに適合です。
(上記は日本電機工業会のホームページより抜粋)
※ I H 調理器 【30cm】 とあるのは、対象物からの距離が30cmでの測定で数値は2~5%です。

「ICNIRP」 の 100%は 60HZ関西で833ミリガウス、50HZ関東で1000ミリガウスに値し、
この値には安全率が掛けられており、実験で人体に僅かでも影響があった値は、その50倍の
1000ミリガウス×50倍=50,000ミリガウスです。

表の左、上から 2番目の I H 調理器 が今回の検討課題の器具です。概ね50ミリガウスで、
この表に載っていないテレビが 20ミリガウス、洗濯機が 30ミリガウスとなっております。
電子レンジの60ミリガウスなどと併せて比較、検討しますと、I H クキングヒーターが特別危険な
ものではなく。他の電化製品と同じく安全なものといえます。




(2)次にI H クキングヒーターの発ガン性についての検討


■国際がん研究機関(IARC) による発がん性分類
(国際がん研究機関(IARC)は世界保健機関(WHO)の下部機関です)

分類 分類事例
グループ1 :発がん性がある。 アスベスト、たばこ、アルコール飲料、ダイオキシン、太陽光 87種
グループ2A: おそらく発がん性がある。 ホルムアルデヒド、紫外線、クレオソート(木材の防腐剤) 63種
グループ2B 発がん性があるかもしれない。 コーヒー、漬物、わらび、ガゾリンエンジンの排気ガス、超低周波磁界 232種
グループ3 :発がん性を分類できない。 コレステロール、お茶、水銀、カフェイン、原油、サッカリン、超低周波電界、静磁界、静電界 496種
グループ4: おそらく発がん性はない。 カブロラクタム(ナイロンの原料) 1種


I H 電磁調理器は超低周波磁界に分類されておりますので コーヒー 漬物 わらび 
ガソリンエンジンの排気ガスの発ガン性があるかも知れない。と同レベル「グループ2B」になります。

         
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